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【香港】来年度財政予算、法人・所得税1%下げ


2月28日8時0分配信曽俊華(ジョン・ツァン)財政長官は27日、来年度(2008年4月~09年3月)の財政予算案を 発表した。法人税、所得税を各1%引き下げるほか、一時的な税還付措置や高齢者などへの配慮、全市民への 電力料金補助など好景気の恩恵を広く行き渡らせる案となった。業界からの要望が強かったワイン税の撤廃にも 踏み切った。曽財政長官はまた、昨年の域内総生産(GDP)成長率が6.3%だったことを明らかにした。


来年度は、法人税を17.5%から16.5%へ下げるほか、一時的な措置として法人税の75%(上限は2万5,000HKドル =約35万円)を還付する。商業登記費は免除する。不動産税も同様に75%(同)を還付、評価額に応じて課す 定資産利用税(レーツ)の減免措置(上限は各四半期5,000HKドル)も継続する。


■基礎控除上げ、累進課税幅も広げ
所得税は、標準税率を16%から15%とし、02/03年度水準に戻す。基礎控除額も、現行の独身者10万HKドル、既婚者20万HKドルをそれぞれ10万8,000HKドル、21万6,000HKドルへ引き上げて税負担を軽減する。さらに、累進課税率は変えなかったが、累進課税幅を従来の3万5,000HKドルから4万HKドルへと広げる。一時的措置として所得税の75%(上限は2万5,000HKドル)も市民へ還付する。
政府は法人税、所得税を中心としたこれらの措置に今年の財政黒字額1,000億HKドル以上のうち、350億HKドル強を充てることになる。


■全世帯へ電気代1,800HKドル
市民への幅広い恩恵としては、43億HKドルを費やし域内全世帯に電力料金補助1,800HKドルを一時支給、高齢者にも3,000HKドルずつを支給、さらに高齢者手当の制度的枠組みの改善を検討し、今年末までにまとめることも公約した。そのほか、障害者支援や若年層の就業促進にも財政資金を拠出する。将来の備えとしては、85億HKドルを投じて、月収1万HKドル未満の低所得者層の強制退職年金基金(MPF)に一人6,000HKドルずつを分配、医療制度改革のための資金として500億HKドルを充てることも決定した。


■ワイン税撤廃
ワイン取引のハブを目指すために不可欠と業界が主張していたワイン税については、蒸留酒を除く酒類(アルコール度数30度以下)への課税とともに撤廃、即日施行した。ホテル宿泊にかかるホテル税についても撤廃を決めた。


■インフラ、観光宣伝にも投資
曽蔭権(ドナルド・ツァン)行政長官が昨年10月の施政報告(施政方針演説)で掲げた10大インフラプロジェクトでは、来年度内に218億HKドルを投じ、2万7,000人の雇用を創出が期待できるとした。他方、香港のMICE(ミーティング、インセンティブ、コンベンション/コングレス、イベント/エキジビションの略)機能の強化に1億5,000万HKドルを追加拠出するとした。


■07年GDP6.3%
曽財政長官は財政予算演説の中で、昨年のGDP成長率が6.3%となったことを明らかにした。今年は4~5%に鈍化すると予想している。
昨年第4四半期のGDP成長率は6.7%だった。<香港>